
「面接で転職理由を聞かれたらどう答えたらいい?」
「転職したいけどそのまま本当の理由を伝えても大丈夫かな…」
このような疑問を抱いたことはありませんか?
転職を考える理由は人それぞれですが、伝え方にはポイントがあります。
転職活動をするうえでは、このポイントを押さえたうえでしっかりと準備をして臨むことが大切です。
- 看護師の主な転職理由
- 転職理由を伝えるときのポイント
- 理由別!転職理由の伝え方
- 採用担当者のチェックポイント
転職理由をどのように伝えればいいのかポイントやコツを解説していくので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
看護師の転職理由で多いのは?
まずは、看護師が転職を考えるきっかけとなる理由について見ていきましょう。
厚生労働省の調査によると、看護師の主な退職理由は下記の通りです。
- 出産・育児のため 22.1%
- その他 19.7%
- 結婚のため 17.7%
- 他施設への興味 15.1%
- 人間関係がよくないから 12.8%
- 超過勤務が多いため 10.5%
- 通勤が困難なため 10.4%
- 休暇がとれない・とりづらいため 10.3%
- 夜勤の負担が大きいため 9.7%
- 責任の重さ・医療事故への不安があるため 9.6%
厚生労働省|看護職員就業状況等実態調査結果
看護職員として退職経験のある者の状況 退職理由(主な理由3つまで)
結婚や妊娠・出産といったやむを得ない理由のほか、人間関係や超過勤務、休暇、夜勤の負担、責任の重さなども挙がっています。
また、同調査によると、退職後に看護に関する仕事に再就職したのは75.6%、再就職までの期間は1年未満が49.8%、次いで1~3年未満が13.2%でした。

転職理由を伝えるときのポイント

次に、看護師が転職理由を伝えるときのポイントをご紹介します。
ポイントは下記の3つです。
- 嘘はつかない
- 待遇や人間関係の不満をそのまま伝えるのは避ける
- ポジティブな理由に言い換える
それぞれ見ていきましょう。
嘘はつかない
前の職場を退職した理由によっては、面接で言いづらいと感じることもあるでしょう。
しかし、嘘をついてしまうと、その後の発言に一貫性がなくなってしまう可能性があります。
トラブルに発展することを避けるためにも、嘘はつかないようにしましょう。
待遇や人間関係の不満をそのまま伝えるのは避ける
待遇や人間関係が理由で転職を考える看護師は、実際のところ多いと思います。
しかし、これらをそのまま伝えることは避けたほうがいいでしょう。
なぜなら、また同じような理由で退職してしまうのではないかと思われてしまう可能性があるためです。
環境や周りの人のせいにしてしまうと、自分で改善していく努力をしない人、コミュニケーションをうまく取ることができない人という印象を与えかねません。
ポジティブな理由に言い換える
結婚などやむを得ない理由、またキャリアアップなど前向きな理由で転職を考える人もいると思いますが、ネガティブな理由が原因という人も少なくないでしょう。
しかし、ネガティブな理由はそのまま伝えてしまうのではなく、ポジティブな理由に変換して伝えましょう。
ポジティブに言い換えるだけで、ネガティブな部分が緩和されて好印象につながります。
理由別!転職理由の伝え方
転職理由の伝え方のポイントを紹介しましたが、実際に面接などで転職理由を伝えるときにはどのようにしたらいいのでしょうか。
先ほど紹介した看護師の退職理由として上位に挙がっていたものを例に、理由別にどのように伝えればいいのか見ていきましょう。
結婚や妊娠・出産
結婚や妊娠・出産などやむを得ない事情で退職をした場合には、そのままストレートに伝えてもいいでしょう。
しかし、例えば子育てが理由である場合には、子どもの体調不良などによる急な欠勤が懸念されます。
家族の協力体制など、懸念点を解消できるような具体的な説明があるといいでしょう。
他施設への興味
他施設に興味がある場合は、なぜ興味をもったのかを伝えるようにします。
「転職をしてどのようなことをしたいのか」という部分を明確にして一貫性のある伝え方をすると、説得力があるので好印象です。
自分の看護観を絡めて、どういったところに興味をもったのかを明確に伝えられるようにしておきましょう。
人間関係がよくない
先ほどポイントのところでもお伝えした通り、人間関係が理由の場合はそのまま伝えるのは避けたほうがいいでしょう。
また人間関係が理由で辞めてしまうのではないか、協調性がないのではないかと判断されてしまう可能性があるためです。
「人間関係が良好ではなかったが、改善のためにこんなことに取り組んだ」「チームで連携してこんな看護がしたかった」といった伝え方をして、今後どのように貢献していきたいかを具体的に伝えましょう。
超過勤務が多い
超過勤務の多さや休みが少ないといったことが理由の場合、そのまま話してしまうと愚痴のように聞こえてしまいがちです。
それではいい印象は与えられませんよね。
「慢性的な人手不足で患者さんとじっくり関わることができず、もっと患者さん一人一人と向き合いたいと思った」というような伝え方をするといいでしょう。
採用担当者のチェックポイントは?

看護師が転職をするにあたり、採用担当者がどのようなところをチェックしているかを知っておくことは大切です。
転職を考える理由は人それぞれですが、採用担当者は本音を見極めようとしています。
採用担当者がチェックするポイントは、下記の通りです。
- 転職理由と志望動機が一貫しているか
- 仕事に対する姿勢はどうか
ここでは、どういったところを重要視されているかを解説しますので、ぜひ面接対策に役立ててくださいね。
転職理由と志望動機が一貫しているか
例えば、超過勤務の多さが理由であった場合、急性期の病院であれば「ここも忙しいけど大丈夫なのか?」といった疑問を抱かれてしまうことも。
スキルアップをしたいという前向きな理由を述べたとしても、これまでの経歴とあまりにもかけ離れていてはスキルアップの目的が曖昧になってしまうでしょう。
転職理由と志望動機の一貫性がないと、思いつきで話しているのではないかと思われてしまうことにもつながるので、自分の中で明確にしておくことが大切です。
仕事に対する姿勢はどうか
採用担当者は、仕事に対する姿勢や、入職してもすぐに辞めてしまわないかという点を見ています。
そのため、「意欲的に働き続けられるか」という点をきちんと伝えてアピールをすることが大切です。
また、自分の看護観を伝えることもポイントです。
どのような看護観を持っていて、転職先でどのような形で貢献したいかを伝えられるといいでしょう。
まとめ
看護師に限らず、転職理由はネガティブなものになってしまうことも正直多いですよね。
嘘をつくのはよくありませんが、うまく言い換えてポジティブな伝え方をしていくことはとても重要だと言えるでしょう。
採用担当者は、求職者の見え隠れする本音を探ろうとします。
不信感を与えないためにも、転職理由や志望動機はよく考えて、しっかりと対策をしたうえで面接に臨むようにしましょう。
「なぜ転職したいのか」「転職先で何をしたいのか」という点を明確にすることで見えてくるものも多いので、まずは自分と向き合って転職の軸を再確認することをおすすめします。