看護師の離職率は高い?離職理由TOP5をご紹介します!

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「看護師って離職率が高いよね」

「給料いいのにどうして辞めちゃうの?」

周囲の方からこのように聞かれたことはありませんか?

私が病院で働いている時には「いろいろな病院で経験したい!」というポジティブな想い、「もうここではやっていけない」というネガティブな想いなど、一口で”転職”と言ってもそれぞれに様々な転職背景があるということを実感してきました。実際、自分自身もその一人でした。

しかし、一般企業の転職した際に言われた「看護師さんって、若いのにすごく転々とするイメージ。稼げるのになんで辞めちゃうの?」という言葉に非常に衝撃を受けた記憶があります。

確かに一箇所で長く働き続けた方が、社会的な地位も上がりますし、お給料も必然的に高くなっていきますよね。

転職という大変な作業も必要なくなります。

それなのに、何故看護師の離職率は一般的に高いと言われているのでしょうか…?そもそも何故転職しなければいけないのでしょうか…?

そんな看護師の離職理由について、この記事を読むと下記のことがわかります!

・看護師の離職率ってどれくらい?
・看護師の離職理由TOP5

目次

看護師の離職率ってどのくらい?

まずは、厚生労働省が発表している令和3年上半期雇用動向調査結果の概況の結果から、一般労働者と呼ばれる「常用労働者のうち、パートタイム労働者以外の労働者」の離職率をご紹介します。

こちらを見ますと、男性の離職率は7.4%、女性の離職率は8.9%となっています。

<入職と離職の推移 令和3年上半期の入職と離職> 

性別にみると、男性の入職率が 7.7%、離職率が 7.4%、女性の入職率が 9.8%、離職率が 8.9%でそれぞれ入職超過となっている。

令和3年上半期雇用動向調査結果の概況
厚生労働省

一方、看護協会が発表している2020 年 病院看護実態調査によりますと正社員雇用の看護職員の離職率は11.5%だそうです。

先に述べさせていただきました通り、一般的に看護師の離職率が高いといわれている印象はこのような統計調査からも間違えではないことがわかります。

<看護職員の離職率>

離職率(2019 年度)が正規雇用看護職員 11.5%、新卒採用者 8.6%に上昇

「2020 年 病院看護実態調査」 結果
公益社団法人 日本看護協会

男性に比べて女性の離職率が高いという結果からは、女性は特に結婚・出産・育児などのライフイベントにより離職されるパターンが少なくないということが予想できます。

しかし、看護職員の離職率が一般労働者に比べて約2.6ポイントも高い理由は、看護師に女性が多く上記のライフイベントによる離職理由の他にも、看護師ならではの特殊な理由がありそうですよね。

看護師の離職理由TOP5

次に看護師の離職理由を、看護協会が公表している2020(令和2)年度 ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書概要内の「就業している求職者の退職したい理由」を基にランキング形式でご紹介させていただきます。

こちらの結果からは、なぜ看護職員の離職率が一般労働者に比べて高い傾向にあるのかということを読み解くことができます。

また、今転職を考えている皆さんと同じタイミングである「実際に離職してしまう前の段階で、なぜ離職したいと思っているのか」ということが回答されていますので、より近い距離からの統計結果が見られるのではないかなと思います。

現在、看護職として就業している求職者が今の職場を退職したいと考えている理由(複数回答)は「看護職の他の職場への興味」14.0%、「転居」8.0%、「子育て」7.1%、「勤務時間が長い・超過勤務が多い」7.1%、「結婚」6.8%、「自分の健康(主に身体的理由)」 6.5%の順となっている。また、回答した退職したい理由の個数は平均1.8個であり、就業中の看護職が退職の意向に至る複数の要因の影響が考えられる。

2020(令和2)年度 ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書
公益社団法人 日本看護協会

1位「看護職の他の職場への興味」14.0%

離職を検討している理由第1位は、「看護職の他の職場への興味」です。

令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況では、就業場所別にみた看護師の実員数が次のように報告されています。

就業場所別に実人員をみると、保健師は「市区町村」が 30,450 人(構成割合 54.8%)と最も多くなっている。助産師、看護師及び准看護師は「病院」が最も多く、それぞれ 23,321 人(61.5%)、 883,715 人(69.0%)、101,628 人(35.7%)となっている。

令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況
厚生労働省
スクロールできます
就業場所実員数(人)割合(%)
(総数)
病院
診療所
助産所
訪問看護ステーション
介護保険施設等
社会福祉施設
保健所
都道府県
市区町村
事業所
看護師等学校養成所又は研究機関
その他
1,280,911)
883,715
169,343
267
62,157
100,701
22,021
1,543
2,099
7,544
5,176
17,519
8,826
(100.0)
69.0
13.2
0.0
4.9
7.9
1.7
0.1
0.2
0.6
0.4
1.4
0.7

これだけ様々な職場がありますし、医療の世界には様々な分野・診療科がありますので、実際に働いてみてから他の職場へ興味が湧く方も多いのではないかなと思います。

自分の好きな分野・診療科に興味を持つ転職は、とても前向きで素敵な理由ですね!

2位「転居」8.0%

離職を検討している理由第2位は、「転居」です。

看護師は全国どこでも活躍できる国家資格ですので、転居によって職場から距離が離れてしまうことから転職を決める方も少なくないのではないかなと思います。

以前、下記の記事でもご紹介しましたが、病院の採用担当者が通勤距離や時間を採用基準の中で重視している場所もあるそうですよ。

日勤だけではなく、夜勤、早番、遅番などの変則勤務が多い職種でもありますので、転居のための退職は納得のいく理由ともいえますよね。

3位「子育て」7.1%

離職を検討している理由第3位は、「子育て」です。

妊娠・出産に適した時期といわれる女性の成熟期は成人~40代前半と言われており、厚生労働省による令和3年度「出生に関する統計」の概況では、令和元年の平均初婚年齢は29.6歳と報告されています。

一方、厚生労働省による令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況にて、年齢階級別にみた就業看護師数は下記のように報告されています。

スクロールできます
年齢階級実員数(人)割合(%)
(総数)
25歳未満
25~29歳
30~34歳
35~39歳
40~44歳
45~49歳
50~54歳
55~59歳
60~64歳
65歳以上
(1,280,911)
108,574
166,512
138,792
153,523
181,281
173,766
142,039
110,012
67,267
40,145
(100.0)
8.4
13.0
10.8
12.0
14.2
13.6
11.1
8.6
5.3
3.1

平均初婚年齢前後である30~34歳で実員数の割合が低下していることは、妊娠・出産によって一時的もしくは継続的に現場を離職する女性が多いことを表していると推測できます。

今は共働きのご家庭が増えていますので、出産・育児後に現場に戻られる女性も多いかと思いますが、そのままご家庭に入られるため離職される、もしくは子育てをしながら働ける場所を探すために離職するというパターンも考えられる結果ですね。

4位「勤務時間が長い・超過勤務が多い」7.1%

離職を検討している理由第4位は、「勤務時間が長い・超過勤務が多い」です。

日勤は8時間、夜勤は16時間(2交代の場合)と決められている一方で、情報収集のための前残業や記録業務のための後残業が存在している現状がありますよね。

同統計においては、同じく勤務形態や勤務内容に関する他の離職理由に「夜勤の負担が大きい 5.3%」という回答もありました。

また、看護協会による2021 年 病院看護・外来看護実態調査によると、傷病で連続休暇を取得した看護職員のいる85.2%の病院のうち、メンタルヘルスの不調による看護職員が連続休暇を取得した割合は73.9%で、これは例年に比べて「変わらない」または「増加した」が全体の約93%を占めていたという報告もされています。

<メンタルヘルス不調による休業状況>

●2020 年度に傷病による連続休暇(7 日間以上)を取得した正規雇用の看護職員がいた病院の割合は 85.2%で、いた場合の人数は平均 12.4 人だった。

●いた病院のうち、メンタルヘルス不調により連続休暇を取得した職員がいた割合は 73.9%で、いた場合の人数は平均 4.9 人だった。

●メンタルヘルス不調により連続休暇を取得した正規雇用の看護職員がいた場合に、例年と比べ て増加または減少したかを把握したところ、「変わらない」の回答が最も多く 51.9%、「増加した」 (「とても増加した」「やや増加した」の合計)は 41.0%、「減少した」(「とても減少した」、「やや減少し た」の合計)は 6.3%だった。

●増加した場合に、新型コロナウイルス感染症が影響しているかどうかも把握したところ、「影響して いる」(「大いに影響している」「やや影響している」の合計)との回答は 35.0%で、「影響していない」 (「まったく影響していない」「あまり影響していない」の合計)の 46.6%を下回った。

「2021 年 病院看護・外来看護実態調査」 結果
公益社団法人 日本看護協会

このように、看護師は業務に関する身体的・精神的な負担が多い職業であることがわかります。

一般労働者に比べて離職率が高い原因の一つに、命をお預かりすることへの責任の重さや医療現場の多忙さが関与しているということが想像でき、これらは実際に私たちも日々肌で感じていることでもあります。

5位「結婚」6.8%

離職を検討している理由第5位は、「結婚」です。

厚生労働省による令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況によると、令和3年の女性の初婚年齢は下記の表のようになります。

年齢割合(%)
20~24歳
25~29歳
30~34歳
35~39歳
18.63
44.96
21.12
8.33

先ほどの、看護師の離職理由3位「子育て」7.1%の結果と同様、結婚を機に離職される方も少なくないようです。

25~29歳の女性が最も多い割合となっておりその後妊娠・出産・子育てへの移行時期に繋がると考えると、女性は男性に比べて一時的・継続的な離職率が多くなることも必然的だといえます。

更に女性の割合が多い看護師という職種では、離職理由の上位=結婚・出産によるライフイベントとなりやすい傾向にあり、結果として看護師の離職率の高さに繋がっているのかもしれませんね。

一方で、先にご紹介したように看護師ならではの身体的・精神的負担による離職も数多く存在しています。

今後も看護師は自分のライフイベントを想像しつつ、心身への負担も考慮したより働きやすく生活しやすい環境を探していくことが必要そうですね!

今回は、看護師の離職率は高い?離職理由TOP5 を紹介させていただきました。

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この記事を書いた人

齋藤沙紀 齋藤沙紀 看護師/デザイナー/動画クリエイター

一般病棟(HCUなど)から医療系商社へ転職し、企業看護師としてクリエイター・マーケター・ディレクターなどのWEB分野を経験。現在は訪問看護やデイサービスなどで看護師として働きながら、広報担当・デザイナー・動画編集・ライターなどの活動を行っている。

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