さまざまな理由で介護現場以外に転職を希望する介護福祉士の方もいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、介護福祉士が現場以外に転職する際、気をつけるべきポイントをご紹介。
転職を考えている方はもちろんのこと、キャリアに悩む方もぜひ最後まで読んでいただけたらと思います。
介護福祉士が現場以外に転職する時のポイントは?
同じ介護職の現場であろうと、現場以外であろうと、転職活動で気をつけるべきポイントはさほど変わりません。
ただ現場以外で働きたいと思った場合、よりその志望動機を考える必要があることは事実です。
そのためにも、まずはひとつずつ自分の言葉で自分のことを語れるようになりましょう。
現場以外を望む理由をきちんと言葉にしよう
まず現場以外に転職したい、と思ったのなら、なぜ現場以外がいいのかきちんと言葉にしましょう。
夜勤や不規則な勤務がしんどくて続けられそうにないのか。
利用者の方の対応がしんどくなったのか。
そもそも、介護職としてのキャリアを積み上げていくことに不安になったのか。
それによって、どのような会社に転職した方がいいのかが決まってきます。
夜勤や不規則な勤務で体力的にしんどくなった場合は、体力的にしんどくない会社への転職がぴったりでしょう。
しかし利用者とのやりとりや対応がしんどくて現場から離れたい場合は、介護職では無い夜勤職、というのも選択肢として上がります。
また利用者への支援そのものが嫌になったのか、それとも特定の利用者さんとの関わりに難しさを感じたのかも、きちんと自分に問い直してみましょう。
場合によっては、介護職ではない別の福祉職の現場、という選択肢も出てきます。
介護職を続けることに不安を抱いたり、あるいは別のキャリアを模索している人は、今まで積み上げてきたキャリアを維持しながら、副業でパラレルキャリアを築いていく方法もあります。
このように、現場以外に転職を考えていたとしても、その理由によって転職先やキャリア形成の手段は全く違うものになります。
ぜひ一度、自分がどのような理由で現場以外に転職したいのか、きちんと言葉にしてみてください。
自分が仕事で大事にしたいことを決めよう
転職したい理由が定まれば、さっそく転職先を探そう・・・・・・となるかもしれませんが、一度立ち止まって今度は自分が仕事で大事にしたいことを決めましょう。
転職したい理由がきちんと言葉にできたのなら、さほど難しいことではないはず。
自分が仕事で大事にしたいこと自体は、なんでも構いません。
ワークライフバランスを充実させたい、もっと収入がほしい、スキルアップできる環境で自分を高めたい、などなど。
大事にしたいことはたくさんあると思うので、1つに絞れないにしろ順位は定めておきましょう。
そうすることで、自分が大事にしたいことすべては叶えられなかったにしろ、例えば「一番大事にしたいことは叶えられているから、頑張ろう」など自分で折り合いをつけることが可能になります。
自分にとって100%の会社というのは中々見つけることが難しいのは、ご理解いただけるかと思います。
そのため、「この点はイマイチだけどこの点は100点満点だから目をつむろう」というように、折り合いをつけることが必要となってきます。
転職において一番恐れなくてはいけないのは、転職後に後悔して、またすぐ転職を繰り返すこと。
もちろん短期間での勤務だと自分で決めていた場合は話が別ですが、せっかく転職活動を頑張ったのにまた転職してしまっては労力コストもかかりますし、自分のキャリアに繋がりません。
転職後に後悔しないためにも、仕事で大事にしたいことはきちんと決めておきましょう。
会社が欲しい人材と自分が合致しているかを見極めよう
良い転職先が見つかったとしても、自分の持っているスキルや経験が活かせそうに無ければ、採用される確率が低いのはご理解いただけると思います。
また企業の欲しい人材だとアピールするため自分を盛ったり、嘘をついてしまうと、例え入職できたとしてもその後の業務に苦戦することは目に見えています。
そうならないためにも、今の自分のスキルや経験を見つめ直し、その上でそれらが活かせそうな企業を探してみましょう。
これがいわゆる自己分析と企業分析、というものです。
ただ介護福祉士でずっと現場だったから、現場以外で活かせるものなんて無いだろう、と思う方もいらっしゃることでしょう。
介護職が活かせる強みについては下記に詳しくお伝えしているので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
介護福祉士が現場以外に転職する際に、アピールできるスキル
現場以外で活かせるスキルが思いつかない、という方もいらっしゃると思いますが、「思いつかない」ことは「スキルが無い」というワケではありません。
介護業というのは常に対人業務であり、現代社会において人と関わらない職業はあまり多くありません。
皆さん気付いていないだけで、現場以外でも活かせるスキルはきちんと培ってこられているのです。
それを就職したい会社にきちんとアピールできれば、介護福祉士であっても、現場以外に転職することは充分可能です。
下記にアピールできるスキルをご紹介していくので、ぜひご自身のスキルに気付くきっかけにしていただけたらと思います。
コミュニケーションスキルはより具体的に
介護福祉士として働きながら、現場で培ってきたものとして「コミュニケーションスキル」を想定する方は多いことでしょう。
もちろん、よっぽど人と関わらない会社でない限り重宝されるスキルであることに変わりは無いのですが、コミュニケーションとは誰でも行っていること。
だからこそ、アピールがしやすい分、差別化が必要となってくるスキルです。
そのためにも、まず転職先において重要視される「コミュニケーション」は何かを明確に理解しておきましょう。
「コミュニケーション」は一般的には「意思疎通」と称されますが、定義が広い分想定される内容も多いのが実情。
例えば介護職でのコミュニケーションと言えば対利用者を想定し、真摯な対応や丁寧な言葉がけなどを想定されるでしょう。
しかし他の職業においても「コミュニケーション」を同じように想定しているかはわかりません。
「チームワーク時の報連相の徹底」や「わかりやすい説明や言語化で意思疎通をスムーズにする」をコミュニケーションスキルと思っている会社の場合、例えコミュニケーションスキルとしてアピールしたとしても、実質アピールにはなっていないのは明確です。
そのため、もしコミュニケーションスキルをアピールしたい場合は、その転職先ではどのようなコミュニケーションスキルが必要とされるか研究し、自分の培ってきたものと合致するか見極めたうえでアピールするようにしましょう。
対応力
この言葉に納めてしまうと伝わりにくいかもしれませんが、要はマニュアル通りではなく、自分で理論立てて物事を考え、最適な方法を行使できるというアピールです。
特に介護職の現場とは不測の事態も発生しやすく、例えば利用者さんのケガや病気などを発見することもあります。
その上でどのような対応をすべきか判断することも多かったことでしょう。
まさに現場でずっと働いていたからこそ培われたスキルであり、介護職以外の現場でもこの「対応力」は活かせるスキルです。
例えば利用者さんの異常を発見し、自分で仮説を立てながらも「管理職に報告して判断を仰ぐ」というのも立派な対応力です。
それにより利用者さんの病気が未然に防がれたのであれば、あなたは立派に仕事をしたということなのです。
まとめ
介護の現場は数字や利益などが出ない分、特に異業種や現場以外に転職しようと思うとアピールに困るかもしれません。
しかし、今回お伝えしたように、きちんと言語化すればアピールできるポイントはたくさんあります。
もし一人で考えるのが難しい、という方は第三者のアドバイスも活用してみてください。
特にリジキャリでは医療・介護経験者がキャリア相談を受け付けております。
転職を考えている方はもちろんのこと、これからのキャリアに迷っている方も、ぜひお気軽にご相談ください。