- 「理学療法士でキャリアについて悩んでいる」
- 「理学療法士でどのようにキャリアを築いていけばいいのかわからない」
- 「理学療法士でこのまま働いていてもいいのか疑問に思っている」
という方に対して、この記事を読むと下記のようなことがわかります。
- 理学療法士としてのキャリアデザインを考えるために必要なこと
- 実際にキャリアチェンジをする際に考えるべきこと
- 目的と目標を定めることの必要性
- 理学療法士で理想のキャリアデザインを描いていくためには?
年間1万人以上の理学療法士が誕生しており、その上で唯一無二のセラピストにならなければいけないと思っている人も多いかと思います。
しかし、どのようにキャリアを築いていけばいいのかわからず、なかなか行動を起こせない、そもそもこのまま同じところに働き続けたほうが安定しているのでは?と思っていませんか?
環境を変えたいけど変えられない、今後、理学療法士としてどのようにキャリアデザインを考えていかなければいいのかわからないと思っている人の参考になると嬉しいです。
では早速理学療法士のキャリアデザインについて考察していきます。
理学療法士としてのキャリアデザインを考えるために必要なこと
まず、自分にとって理学療法士として働くとはどんなことを重視するのかを明確にすることが重要です。
「理学療法士の仕事」とはということを多角的な視点で考えてみましょう。
例えば
- 収入機会…生計を立てるため
- 成長機会…自分の可能性を開いてくれる(例)様々な疾患の患者さんの治療ができるようになる
- 感動機会…何かを成し遂げることで味わう(例)患者様の機能回復を目の当たりにする
- 学習機会…知識や技術などを身に着ける(例)学会発表等に参加し、知識・技術を得ることができる
- 貢献機会…社会に役立つ など
まず理学療法士という仕事に対して自分はどれに重きを置くのかを考えてみましょう。
実際にキャリアチェンジをする際に考えるべきこと
次に、キャリアデザインを考え、キャリアチェンジをする際に①過去②現在③未来を統合して考察していきましょう。
1.過去の蓄積
自分は何をしてきたかということを外的キャリアと内的キャリアに分けて考えてみましょう。
- 外的キャリア…経験した仕事内容や実績、所属した組織、形成した人脈 等
- 内的キャリア…価値観、動機、意思、想い 等
例)外的キャリア:整形外科や循環器疾患、中枢疾患の患者さんを診ることができる急性期病院に就職し、学会発表の経験を得たり、認定資格を取得した。など
内的キャリア:中枢疾患患者の回復過程に感動し、治療技術を向上させたいという意欲がある。など
2.現在の状況
今の自分はどんな行動特性・強みを発揮しているのかということや、仕事に対する週間や態度、健康状態はどうかを考えてみましょう。
例)急性期病院勤務でのリスク管理能力が強み
仕事と家庭のバランスをとるため、効率的に仕事を進められるように配慮している。など
3.未来を想う・未来の姿から逆算する
自分が向かう先にはどんな理想像を抱くのか、未来の姿から逆算して「いまの自分」の在り方を考える
例)将来は病院以外で脳卒中患者さんと関われる、今までにない様々なサービスが受けられる新しい施設を作っていきたい。そのためには回復期病棟や維持期、訪問リハビリテーションの経験を積む必要がある。など
このように、過去・現在・未来からキャリアデザインを行うことで進むべき道が明確化されます。
そして今自分はどういう段階にいるのかを明確にして、進むべき方向性を考えることがキャリアデザインを考える上で重要なことではないかと思います。
目的と目標を定めること
自分自身の過去の経験や未来から現在の在り方を分析できましたか?
次に実際にキャリアチェンジをした人の理由から、理学療法士のキャリアデザインを考える上で必要なことを考えていきます。
理学療法士が転職をする際の理由としてあげられることは、下記の3点が多いと言われています。
- 自分自身の経験値を上げたい
- 仕事と家庭の両立がしやすい環境を求める
- 経営に関わりたい
これは理学療法士として働いている中で、具体的な「目的」が明確化されています。
このことから、なかなかキャリアチェンジができない、自分自身の理想のキャリアデザインを描くことが出来ないと感じている人は、「目的」と「目標」が明確になっていない人が多いのではないかと思われます。
目標の先の目的を考えていくことが重要であると言えます。
自分自身の目的を達成するための目標を定めてキャリアデザインをしていくことで、より未来の自分から今の自分の働き方、あり方を明確にすることができます。
しかし、いきなり最終的な目的を定めるのは難しいと思います。
学生は特に理学療法士として働く目的を考えることが難しいのではないかと思います。
その理由の一つとして挙げられることは、養成校の教育カリキュラムにあります。
養成校の目的は「理学療法士の国家試験を合格させること」であるため、学生は自分自身の目的は国家試験に合格することであると考えてしまう場合が多いのではないかと思います。
国家試験に合格するということは、理学療法士として働くための目標のひとつであるため、学生の頃から目的と目標を明確にし、学習に取り組むことが理学療法士として理想のキャリアデザインを描いていくためには必要なことだと言えます。
現在理学療法士として働いている方は改めて理学療法士としての自分自身の人生の「目的」を考えることが重要であるのではないかと思います。
【まとめ】理学療法士で理想のキャリアデザインを描いていくためには?
理学療法士で理想のキャリアデザインを描いていくために必要なことを述べました。
キャリアは単純に仕事の成果だけを指すものではありません。
キャリアとは「働くことにまつわる生き方そのもの」ということを指しています。
今一度現在理学療法士として働いている方や、理学療法士の資格取得を目指している学生の方で、キャリアデザインについて悩んでいる人は、自分自身の過去・現在・未来を考察し、資格を活かしてどう生きていきたいのかという目的を明確にした上での目標を設定し、キャリアデザインを考えてみてはいかがでしょうか?