薬剤師からのキャリアチェンジ
「薬剤師として働いているけれど調剤業務以外の仕事をしたい!」
「薬剤師以外のビジネススキルもつけたい」
「キャリアチェンジしたいけれど、実際どう行動していいかわからない…」
キャリアチェンジを希望する方や実際どのように行動していいか疑問を抱えている薬剤師の方もいらっしゃると思います。
この記事では実際に調剤薬局に2年勤務したのち、化粧品メーカーの商品企画・開発へキャリアチェンジをした経験を持つ私の体験談を中心に下記のことについてお伝えしております。
- キャリアチェンジのきっかけ
- キャリアチェンジをする際に最初にぶつかった壁
- キャリアチェンジをする際に評価された部分
薬剤師からキャリアチェンジをしようと考えている方たちへ、キャリアチェンジの第一歩の後押しになれば幸いです。
キャリアチェンジをしようと思ったきっかけ
私が調剤薬局の薬剤師からキャリアチェンジをしようと思ったきっかけは、「ルーティンワークの調剤業務に面白みを感じられなかったから」です。
「そんなの、最初から分かっていることなのに、なんで調剤薬局に就職したん?」
この疑問を持った方、ごもっともです。
ですが、当時大学6年生の私としては下記のような思いがありました。
・せっかく薬剤師国家試験の勉強をつらい思いをして頑張ったのだから薬剤師業務に従事しないと勿体無い。
・とりあえず薬剤師という専門職の経験をしておくことで、たとえ好きな仕事に就いて失敗しても保険として、薬剤師の仕事はできるようにしておきたい。
そんな私と同じ気持ちで薬剤師として就職された方も多いのではないかと思います。
ただ、やはり調剤業務をしていく中で、私自身ルーティンワーク業務が楽しくできなかった点に加え、社会人1年目で体調を崩し、休みがちなことで、体が資本である薬剤師業務を今後何十年も続ける事ができるか不安になりました。
そのため、「薬剤師としての働き方ではなく、本当に自分が楽しいと思う職種で働きたい!」と思い、キャリアチェンジすることを決意しました。
キャリアチェンジする際に最初にぶつかった壁
先ほどもお伝えした通り、私のキャリアチェンジをしようと思ったきっかけは、ポジティブなことではなく「とにかくルーティンワークから脱却したい」というネガティブなことでした。
ネガティブな動機だけでは面接時に
「この人は同じような理由ですぐ退職しそう」
「うちの会社でどんなことを実現してくれるのか分からない」
と思われてしまいます。
実際、私もネガティブな気持ちだけで何社か企業で転職活動を行ったことがありましたが、すべて残念な結果となりました。
とにかく薬剤師以外の仕事をしたいという理由だけでキャリアチェンジをしようともがいていた時は、本当に何をやってもうまくいかずとても苦労しました。
そこで考え方を改め、自分が本当に好きなことってなんだろうと自己分析をしました。
私の場合、
・トレンドを追うことが好き
・そもそも化粧品が好きで薬学部を専攻した
といったことから化粧品メーカーの商品企画・開発へ思い切ってキャリアチェンジをしよう!と決意しました。
そこから、これまで業種も定めず「とにかくルーティンワークから脱却したい」というネガティブな気持ちのみで転職活動を行なっていた時とはまったく違い、「好きなことをして社会貢献をしたい」といった”ポジティブな気持ち”でキャリアチェンジに臨むことができました。
結果、化粧品メーカーの商品企画・開発としてキャリアチェンジすることに成功できました。
キャリアチェンジを経験して、医療職のような専門職と、一般職ではアピールするポイントに大きな違いがあることが分かりました。
- 専門職のアピールポイント:専門的知識があること
- 一般職のアピールポイント:本人のやる気・意欲
もちろん、専門職でも「やる気・意欲」は重要ですが、一般企業は専門系企業よりもマインド面を重要視していると痛感しました。
一般職へキャリアチェンジを考えている方は”ポジティブなマインド”を持つことでキャリアチェンジの実現に向けて大きく一歩を踏み出せると思います。
キャリアチェンジする際に評価された部分
医療系専門職から一般職へのキャリアチェンジではアピールポイント以外に、評価される部分も異なります。
ここでは実際に私がキャリアチェンジする際に評価された部分をお伝えします。
実際にキャリアチェンジに向けて動き始めた時、職務経歴書に書けることが少ない…!と
自分のこれまでの経歴に愕然としました。
そのため、「経歴書に書けるような自分の自信となれることをしよう!」と
①医療費の削減・薬局の利益のどちらにも繋がるプライベートブランドの商品を訪れる患者や地域の方に提案する。
②上記の販促活動を薬局内の他のスタッフと連携する。
上記の行動を頑張ることにしました。
なぜ、そのようなことを頑張ったのか。理由はちゃんとあります。
・プライベートブランド商品を提案することで売上が前期と比較しやすく、数字で売上成績が容易に分かる。
・薬局内のスタッフと連携することでチームワーク業務となり、自ら率先し行動することでリーダーとして活躍できる。
このような理由から、チームのリーダーとしてがむしゃらに頑張り、 前期から2倍、90店舗中70位から3位までプライベートブランド商品の売上を伸ばすことができました。
また、この結果は私個人ではなく、他のスタッフも巻き込んで出た結果だということも、キャリアチェンジの際、面接官にお話しました。
このように”チームワーク”を通し“客観的に分かる数字の成果を出す”ことで、「専門職でありながらもビジネスの観点も持っている」と一般企業から評価されました。
薬剤師からキャリアチェンジの体験談まとめ
今回は私が薬剤師から一般職にキャリアチェンジした体験談をお伝えしました。
・一般企業ほど、「マインド」を見ている
意欲がありポジティブなマインドであることを示すことが、より一般企業では重要。
・個人プレーではなく、チームワークで成果を出す
専門職よりもさらに多くの部署や取引先との連携が必要になる。
・数字で分かるような”客観的”な成果を出す
職務経歴の信憑性が増す。誰が見てもどのような成果を出したか分かる。
これまでの体験からキャリアチェンジする際に上記の重要なことを学びました。
リジキャリでは私と同じような経験を持つ医療職の人からの発信を、これからもしていきます。
キャリアチェンジしてみたいけど、イマイチ行動に踏み出せない方は、リジキャリを通して情報をキャッチアップしてみてください。
キャリアチェンジの行動へ踏み出す第一歩のお手伝いができれば幸いです。