あなたは臨床検査の仕事をしながら「異業種で働きたい!」と思ったことはありますか?
その中でも特に「食品メーカーで働きたい!」と思ったことはありますか?
わたしは昔、食品開発の仕事に就きたいと思うほど、食品関係の職場に憧れを抱いていました。
そんな私が今回、食品メーカーで臨床検査技師は働けるのか?から食品メーカーで働く場合のメリットデメリットまで詳しく解説していきます。
転職する際の一つの案として、ぜひ参考にしてみてください!
臨床検査技師が食品メーカーで働けるってホント?
まず、臨床検査技師は食品メーカーで働くことは可能なのでしょうか?
結論から言うと、「可能」です。
ただ、臨床検査技師の資格を活用するとなった場合、食品開発や営業という仕事ではなく、微生物検査などの品質管理に関わる仕事になる可能性が高いです。
また、BMLフードサイエンスのような食品関係の検査・品質管理のコンサルティングやCRCとして働く選択肢もあります。
その場合、食品メーカーだけでなく、外食産業や大手流通小売業、ホテル、給食事業など様々なところで食品の品質管理者として働いたり、医療機関との調整や大手メーカーからの案件受託など、臨床検査技師として働いてた時以上に様々な人と関わりながら仕事をしていくようになります。
食品メーカーで求められる臨床検査技師としての仕事内容
いざ、食品メーカーで働くとなった場合、臨床検査技師はどのようなことを任されるのでしょうか?
主なお仕事としては、工場内の工程管理と品質管理に関わる業務が多いです。
自社商品の微生物検査や分析・工場内の工程管理および品質・ラベル表示の作成・職場の労働安全衛生などを行います。
BMLフード・サイエンスのような検査・品質管理の総合コンサルティング企業も存在します。
こちらの場合は、多様な顧客ニーズに対応した微生物検査や栄養成分分析などの理化学検査、残留農薬検査、放射性物質検査、異物検査やクレーム原因分析など、多岐にわたる検査業務を受託する食品・商品検査や、厨房・工場の点検・監査から、関連法規に照らした食品等の表示の確認、品質管理の仕組み構築や教育研修などの食品コンサルを行うことになります。
また、CRCとしてトクホや機能性を調べる試験などの食品・機能性食品等を中心としたヒト試験のコーディネート業務をするお仕事が最近増えてきています。こちらは受託業務であることが多いです。
PCへの入力が必要となることが多くなるため、ExcelやWord、PowerPointが使いこなせると良いでしょう。
食品メーカーで働くことのメリット・デメリット
食品メーカーで働いた場合の流れは見えてきました。
では、もし働くとなった場合は、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
メリット
自分がやりたかった仕事をすることができるので、やりがいを感じながら仕事をすることができる点です。
やりがいを感じながら仕事を行うと、幸福度が高まり、ストレスを抱えにくくなります。
検査センターで働いているときは命に関わるものと触れることが多いため、自分の身に何が起こるかわからない状況での勤務でしたが、食品メーカーで勤務となると、その不安がなくなります。
また、食品関連の最新情報をキャッチすることが可能であったり、食品業界では勉強の一環として、惣菜管理士や食品表示検定の資格の取得を推奨されているので、食に関する勉強を自然とすることができます。
もう一つのメリットとしては、自社商品の価格が社員価格になることが多いです。自分が好きな商品がある場合はぜひ活用していただきたい点です。
デメリッット
まず、就活が大変です。
臨床検査技師だけでなく、薬剤師や栄養士、農学部・理学部出身者など多くの人が食品メーカーでの就職を狙うため、自分にしかできないスキルを企業側に伝えていく必要があります。
就活は臨床検査技師としての時より大変になる可能性が高いですが、「臨床検査技師の資格をお持ちの方歓迎」という募集も存在するため、様々な転職サイトを見てみることがおすすめです。
また、そんなに募集は多くないため、自分の好きな食べ物や興味のある食べ物での就職や自分の働きたい地域での就職は難しい可能性があります。
そして病院で働くより給料が低くなってしまう可能性が高いことがあげられます。
食品業界は利益率が低いため、他業界と比べて儲かりにくいです。逆に、病院勤務は夜勤や当直が存在するため、給料が高い傾向にあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
臨床検査技師であっても食品メーカーに就職することが可能であることがわかりました。
もし食品メーカーが転職の際の選択肢に入ってきた場合、一般企業への就活となるため、臨床検査技師以外の人もライバルになります。
今まで病院や検査センターで培った臨床検査技師だからこその技術やスキルをうまく活用して、企業側に伝えることを意識した就活を行なっていくようにしましょう。