「臨床検査技師って収入少ない?」
「臨床検査技師の年収を上げる方法はないのか?」
このような悩みを抱えている臨床検査技師のみなさんに参考にしていただきたい記事です!
この記事を読むと以下のような点が解決できます!
- 臨床検査技師の平均年収
- 臨床検査技師が収入を上げるコツ
現在、臨床検査技師として働いていて給料面で不満がある方やこれから臨床検査技師として働いていく予定で収入について気になる方はぜひ最後まで読んでみてください。
きっと役に立つと思います!
では、早速解説していきます!
臨床検査技師の平均年収
臨床検査技師は本当に年収が安いのでしょうか?
これから男女別、年齢別、勤務先別、他職種と比べてどれくらい違いがあるのかを確認していきます。
男女別・年齢別平均年収
まず臨床検査技師男女別の平均年収から見ていきます。
男性の平均年収は「507万円」、女性の平均年収は「443万円」と言われています。
20〜24歳の時点では平均年収は男性が「310万円」、女性が「306万円」と近い数値ですが、55〜59歳の時点では男性が「730万円」、女性が「574万円」と大きく差が出てきます。これは、女性は結婚や出産の影響で長く勤めることが難しいため、長期間勤めることが可能な男性の方が役職に就きやすく、年収が上がりやすいと考えられます。また、子育てや家庭の事情により女性の方が時短勤務や定時退出をする傾向が高いため、残業代も影響していると考えられます。
次に、全体で見た時の年齢別の平均年収を見ていきます。
20〜24歳は「307万円」、25〜29歳は「364万円」、30〜34歳は「408万円」、35〜39歳は「447万円」、40〜44歳は「468万円」、45〜49歳は「547万円」、50〜54歳は「539万円」、55〜59歳は「625万円」となっており、年功序列で年収が増えていることがわかります。
出典)賃金構造基本統計調査 / 令和2年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(厚生労働省)
勤務先別年収の比較
臨床検査技師の就職先には、大学病院のなど大規模な医療機関だけでなく、中小病院やクリニックなどの多くの選択肢があります。
ここでは、5年以上働いた場合、勤務先によってどのくらい臨床検査技師の年収が違うかを見ていきます。
病院では「330万円~500万円」、クリニック・健診センターでは「300万円~429万円」、検査センターでは「360万円~399万円」、臨床開発モニター(CRA)では「500万円~649万円」、治験コーディネーター(CRC)では「460万円~499万円」、医療機器メーカーでは「460万円~499万円」となっています。
病院やクリニック・健診センターで給料幅が異なる理由は、賞与が規模によって大きく異なる点や超音波ができるかどうかという点が影響していると考えられます。
また、臨床開発モニターや治験コーディネーター、医療機器メーカーは仕事内容がハードなこともあり、年収は高めです。
他職種との年収の比較
ではここから、他職種と年収を比較していきます。
まず、臨床検査技師の平均年収は「496万円」です。
そしてその他職種の平均年収は、看護師が「499万円」、准看護師が「413万円」、放射線技師が「547万円」、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士が「427万円」、歯科衛生士が「356万円」、歯科技工士が「390万円」、栄養士が「374万円」でした。
これらで比較すると、放射線技師と56万円ほど差がある以外はあまりはなく、どちらかというと臨床検査技師の年収は高い方であることがわかります。
臨床検査技師の年収が低いと思われる理由は?
そこまで平均年収は低くない事が分かりましたが、なぜ臨床検査技師は年収が低いと思われがちなのでしょうか?
ここからは年収が低いと思われる・思ってしまう理由を説明していきます。
昇給額が低い
臨床検査技師は昇給額が低めである事が多いです。
実際にわたしの職場では、一年の昇給額がたったの2000円でした。
また、年齢を重ねるにつれて昇給額は上がりにくくなる傾向にあります。
スキルが足りない
スキルがあるとやはり重宝され、収入は上がりやすくなります。超音波の資格は特に重宝されやすいです。
ただ、スキルの全くない最初のうちは収入低いなか、雑務のような仕事を任されることが多くなります。
勤務先的に低い
先ほどの『勤務先別年収の比較』でも分かる通り、選ぶ勤務先によって収入は変化します。
また、地方に行くほど給料が低くなる事が多いです。
過重労働の割に低い
臨床検査技師はミスが許されない重要な仕事の割に、業務独占ができていないからか基本給は低めです。
基本給が普通のサラリーマン並みで、それを夜勤・当直や残業、役職の手当によって補っている事が多いです。
また、賃金構造基本統計調査に関する統計表のデータで超過重労働時間を見ると、看護師で6時間、 診療放射線技師で8時間、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士で4時間、歯科衛生士で6時間、栄養士で5時間である中、臨床検査技師は9時間と長めです。
ここから時間外労働が多い割に、年収が他の医療系職種と同程度と見ることができます。
臨床検査技師で収入をアップするには?
臨床検査技師が収入をアップするには、どのような働き方をすれば良いのでしょうか。
ここでは収入アップのためのさまざまな方法を紹介していきます。
資格を取る
超音波検査士や細胞検査士などの実際の業務に関わる資格をとると昇給が望めます。
外国人が多く訪れる病院・クリニック・企業の場合、TOICE700点以上など英語の資格を求められる場合があります。
経験年数を積む・役職に就く
経験年数を積んでいくと自然と昇給していきます。
また主任や技師長などの役職に就くと役職手当がつき高くなります。
役職に就くためには経験だけでなく、信頼も求められます。
副業をする
本業での昇給が難しいなと感じた場合、副業で収入を増やす方法があります。
臨床検査技師でおすすめの副業は以下のとおりです。
- Webライター
- ブログ
- Youtube
副業で今までの経験談を発信することにより、さまざま人の参考になります。
副業はすぐにはじめやすいというメリットがありますが、スキマ時間や休日の時間をうまく活用して行う必要があります。
また、職場によっては副業が禁止されている場所があるので、就業規則をよく注意してみましょう。
転職活動をする
現在の職場ですぐに収入を上げるのが難しい場合は、転職を考えるのも一つの手です。
臨床検査技師としての経験を積む程、好待遇で自分に合った職場を見つけやすくなります。
また、一般職への転職もおすすめです。
臨床検査技師は医療機器メーカーや治験コーディネーターなど医療機関以外の選択肢もしやすいです。
医療機関での経験を一般企業側が求めてくる場合もあります。
臨床検査技師としての可能性を広げていく為にも、ぜひ転職も視野に入れておきましょう。