「臨床検査技師から異業種に転職できるのだろうか?」
「異業種に転職したいけどどうすればいいか全くわからない!」
このように考えたことはありませんか?
臨床検査技師であったとしても、異業種への転職は可能です。
ただ、今まで資格を使った仕事しかしてこなかった人にとって全く想像つかないことだと思います。
今回は、臨床検査技師から異業種への転職について解説していきます。
資格を使わずに仕事をしていくことに興味のある臨床検査技師の方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
臨床検査技師から異業種へ転職するための準備
異業種への転職の場合は、臨床検査技師の資格を使う転職以上にいろいろな準備をしなくてはなりません。
ただ、何から始めたらいいかわからない方が多いと思います。
ここでは、臨床検査技師から異業種へ転職する際にどのような準備を行う必要があるのかをまとめていきます。
転職理由を明確にする
臨床検査技師からわざわざ異業種を選択しようとしているということは、相当な理由があるのではないかと思います。
その理由を明確にさせることからまずはじめましょう。
「転職をしたいと思った理由」「なぜ異業種がいいのか」「どのようなことに挑戦していきたいのか」などをはじめにはっきりさせることで、理想的な職場に出会えることに繋がります。
自己分析をする
次に、自分の経験してきたことから「自分の強み」を見つけていきましょう。
臨床検査技師の中でも検体系を頑張ってきたか、生理系を頑張ってきたか、病院で頑張ってきたか、クリニックで頑張ってきたかなどでその人の強みが変わってきます。
今まで経験してきた仕事内容を思い返してみて、自分の得意・不得意を再確認することでさまざまな職種の中から自分に合った仕事を見つけていきましょう。
また自己分析を行なってから転職をすると、自分の性格に合った職種につけるため、長期的に仕事をこなしていきやすくなります。
自己分析をする方法として、まずは今までの人生でやってきた事・行なってきた仕事をまとめてみましょう。
それと合わせて自己診断ツールを利用してみるのがオススメです。質問に答えていくことで、簡単に客観的にみた自己分析結果が出せます。
業界分析をする
自分を分析できたら、次は業界分析に取り掛かりましょう。
ここで企業についての理解を深めていくことで、自分の理想と自分の目指してる企業のビジョンが合致しているかを判断することができます。
業界に関しては特徴や将来性を、職種に関しては業務内容や必要なスキルを、企業に関しては事業内容、求職者に求めているもの、将来性などを調べていきます。
業界分析をすると企業理解が深まり、自分のビジョンも明確になるため、書類や面接の通過率が高まります。
結果的に転職活動の成功につながります。
履歴書作成に取りかかる
ここまでの準備を行なってから履歴書作成に取り掛かるようにしましょう。
ただ、今まで臨床検査技師としてしか勤務していない場合、異業種の志望動機や職務経歴書の書き方に戸惑うのではないかと思います。
その際は、今まで準備したものを使ってまずまとめてみて、他者から客観的に評価してもらうようにしましょう。特に転職活動に関するプロである、転職エージェントの方に添削してもらうのが良いです。
臨床検査技師が異業種へ転職するメリット
ここでは、臨床検査技師が異業種に転職するメリットを紹介します。
- プライベートの時間を確保しやすくなる
- 規則正しい生活ができるようになる
- 医療人としての精神的プレッシャーが減る
詳しく見ていきましょう。
プライベートの時間を確保しやすくなる
普段であれば休日に勉強会や学会に参加したり、技術向上のために勉強していた時間がなくなることにより、プライベートの時間を確保しやすくなります。
シフト制で休みがバラバラなところで働いてきた臨床検査技師も多いのではないでしょうか?
土日祝日休みの職場に転職した場合、家族や友人と時間を合わせやすくなります。
規則正しい生活ができるようになる
病院勤務の大変な点のひとつに、夜勤や当直が存在し不規則な生活になってしまうため、体力的にキツいという点が挙げられます。
一般企業に就職した場合、基本的に日勤となるため規則正しい生活がしやすくなります。
また最近はフレックスタイム制を導入している会社も多いため、うまく活用すれば朝の時間を有効活用できるようになります。
医療従事者としての精神的プレッシャーが減る
医療従事者は人の生死に関わる仕事をしているため、ミスが許されません。
そして、臨床検査技師は常に迅速に正確な検査結果を出さなければならないなど精神的プレッシャーがかかりやすい仕事です。
一般企業に就職した場合、もちろんどんな仕事でも責任を持って行う必要がありますが、生死に関わるような緊迫した場面に遭遇する機会は減ります。
臨床検査技師が異業種へ転職するデメリット
ここでは、臨床検査技師が異業種に転職するデメリットを紹介します。
- 臨床検査技師として培ってきた技術が使えない可能性が高い
- 社会人としてのマナーを1から学ばなくてはならない
- 人との関わりが増えることによるストレス
詳しく紹介していきます。
臨床検査技師として培ってきた技術が使えない可能性が高い
臨床検査技師は基本的に専門の機械と向き合ってきていることが多いため、今まで培ってきた技術が使えない可能性が高いです。
ですが、臨床検査技師としての責任感、慎重さ、判断力、忍耐力、向上心、探究心は異業種でも活用できる可能性が大いにあります。
履歴書や面接の際にも、それらをしっかりと伝えていくようにしましょう。
ビジネスマナーを1から学ばなくてはならない
医療人としての大きな欠点として、ビジネスマナーをほぼ学んでないことが多いです。
服装、言葉遣い、立ち振る舞いなど今まで他者と関わることの少なかった臨床検査技師にとって、最初は大変なことかもしれません。
ですが、慣れてくると自然にできるようになるものなので、まずは自分から積極的に学んでいくように意識しましょう。
人との関わりが増えることによるストレス
今まで検体や機械と向き合ってきた時間が長い臨床検査技師は特に、人との関わりが増えることで今まで以上にコミュニケーション能力が必要になってきます。
人との関わりを増やすことを理由に転職を決めた方でも、営業などコミュニケーションでストレスがかかりやすい職種を選択した場合、苦労する可能性があります。
その場合は事務職という選択肢もあるので、自分の性格と向き合いながら職種を選ぶようにしましょう。
臨床検査技師から異業種へ転職するためにすべきこと
まず、臨床検査技師から異業種に転職するのであれば、早めの転職を心がけましょう。
臨床検査技師以外の仕事に転職を考えた時、「未経験からのスタート」になります。
企業からしてみると未経験の人材は一から育てる必要があるため、なるべく若い人を欲しがります。「第二新卒」という言葉が存在するのもこのためです。
また、第三者に相談することも重要です。
病院やクリニックで働いていると、異業種に触れる機会は少なく、異業種転職の情報はあまり入ってこないと思います。
そのため、信頼できる異業種転職のプロに相談してみることをオススメします。
相談者を選ぶポイントとして、医療従事者としての知識や現場で培ってきた経験を理解できる人、有資格者の価値を十分に理解できる人などを選ぶことがポイントです。